目の下のクマ・たるみに対する最適な治療方法の選び方、考え方

クリニックにご相談に行かれる前にどの程度の改善具合を望むかをある程度考えておくとよいと思います。ここでは例えばこんな考えであればこのような結果が得られますよということを少しご紹介いたします。

 

その前に次のことを確認しておいてください

(偏った施術方法のみを提供している医療機関では本当に自分に合ったものを選ぶことができない可能性があります。脂肪注入はするけど経結膜的眼窩脂肪組み換え術は行っていないなど。)

目元治療のゴール設定をする -「そこまで望んでいません」はありだと思います-

「目の下の膨らみが気になります。」

「わかりました。であればまぶたの裏から皮膚を切らずに膨らみをとれますよ。」

といった会話があったとすればこれは全く間違いではありません。

ところが術後膨らみはなくなったのだけれども「なんだか貧相な感じになった」「気にしていた色味はとれなかった」「シワが増えた」などはありえる話です。

状態によってはもちろんそうならないことも多々あります。

・そのでるかも知れない欠点をできるだけ回避することを望むか、

・あるいは膨らみをとるだけでは得れない立体感が欲しいのか、

・それともでるかも知れない欠点・特徴は自分にとっては気にならないことなのか

などによって治療方法の選び方も変わりますのでご自身の望みの程度も確認されておくとよいと思います。あまりに細かい要望は難しいと思いますが方向性をお伝えして話し合われるとよいと思います。

 

 

先にご紹介させていただきました方の目元のクマは「治療後」になります。

下まぶたの裏から目の下の膨らみ取り(経結膜脱脂法)を行った2ヶ月後になります。
細かな結果はあと1ヶ月以上はまたないと評価できないと思います。

術後のお写真を見ていただきますと、左右両方の目元にはハの字のクマが存在しています。
また、そこから頬にかけてはやや低さがあります。
経結膜脱脂法ではこの方の場合にはその点を改善することは不可能です。
単純に申し上げますと、右目の下は出っ張っていて、左目の下は窪んでいるからです。
(実際の診察はそんなに単純なものではありませんが。)

もし、この術後の状態が術前であったとして目の下のクマ(くま)でご相談に来られたとしたら、クマの内側のハの字の部分についていかに改善するかというお話が必要になります。
そのときにはクマから頬につながる部分についての考察も必要になります。

しかしながら、この方が治療前に困っているところはそこではないのです。

左右で大きく違う目の下のクマ・たるみの状態を解消することが主な目的なのです。

そして、色々な治療方法を聞かれた中でご自身が最も求めている治療方法を選ばれました。
術前の予想通り、クマのハの字は残っていますが左右差はかなり解消されています。

外科医としてはもっと目元を美しくすることもできるんだけどなと思う点もありますが、ご本人様の望まれる医療を提供することも大切なことなのです。

ちなみに、今後もっとよくしたければ脂肪注入なのどをご検討されるとよいと思われます。

ご自身が何を望んでいるか、広い選択肢の中から考えることが大切です。

様々な治療経験に基づいて広く、深く見渡してくれる医師にご相談することが何よりも大切です。

施術名:経結膜脱脂法
リスク:腫れ、内出血、目の下のくぼみ、クマの悪化、左右差、シワの増強など
費用:27.5万円(税込み)

目元治療のゴール設定をする -「こんな感じになりたいです」編-

 

 

 

いかがでしょうか。

 

 

そう、正解です。

 

 

 

「(他院様で)治療後」です。

 

 

 

以前にに他院様でまぶたの裏から目の下の膨らみを取る治療(経結膜脱脂法)をお受けになられていました。

おそらく、治療前はもっと目の下の膨らみが強かったのだと思います。

私たちのところへ受診に来られたときにはもっと目元のクマ(くま)を良くしたいとのことでした。

拝見しますと、皮膚の色素沈着による黒いクマと膨らみ・たるみによる影が重なりあって、かなり重症に見えるクマが存在していました。

以前に目元の治療をお受けになったときに決めたゴールと今回治療をさせていただくにあたって決めたゴールは違います。

おそらく、以前に治療を行うときは膨らみが強いのでそれを軽減する目的で治療をお受けになられたのだと思います。

今回はクマが改善するように治療をさせていただきました。

治療後はあたかも黒い色のクマまで改善しているように見えていますが、実際には黒い色はそのまま残っています。

どうしてこのようにクマが改善したように見えるのかについて知りたい方はこちら(「目の下のクマ(くま) 色と形の関係」)を参考にされてください。

ここでお伝えしたいことは、ゴール設定の仕方によって選ぶ治療方法が違い、結果も違ってくるということです。

ご自身の望まれているゴールがわからない場合はやはり広く、深い経験に基づいて診察、治療をしてくれる医師にご相談されることが大切です。

この方の治療経過については症例紹介でご紹介させていただいております。

 

筆者紹介

著者
石川勝也
役職
プラストクリニック院長
資格
日本形成外科学会認定専門医
日本美容外科学会認定専門医(JSAS)
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