バセドウ病(甲状腺機能亢進症)に伴う目の下の膨らみ・たるみ・クマについて

ここではバセドウ病にともなう目の下の膨らみ、たるみについてお伝えします。

目の下の膨らみ・たるみを気にされてくる方の一部にバセドウ病(甲状腺機能亢進症)をお持ちの方あるいはお持ちであった方からご相談をいただくことが少なくありません。

また逆に、目の下の膨らみのご相談をいただいた方の目を拝見して甲状腺疾患を発見したこともあります。

バセドウ病(甲状腺機能亢進症)とは

喉(のど)のところに甲状腺という組織があり、甲状腺は甲状腺ホルモンというホルモンを出しています。

バセドウ病(甲状腺機能亢進症)はこの甲状腺ホルモンが過剰に作られる病気です。

バセドウ病という名前はこの病気をバセドウ先生が発見したことから由来しているようです。

バセドウ病には3つの大きな症状が挙げられます。

バセドウ病の三大兆候
  • 甲状腺の腫大
  • 眼球の突出
  • 甲状腺ホルモンの過剰分泌による症状

バセドウ病そのものについて詳しく知りたい方は内分泌内科領域で調べることをお勧めします。

バセドウ病の目周りの特徴

バセドウ病の特徴に眼球の突出という症状があります。これは、眼球の周りにある眼窩脂肪や眼球を動かす筋肉が炎症によって腫れてしまい、それに伴って眼球がでている状態になっています。

そのため、目の下の膨らみ(眼窩脂肪)が強く出っ張ることがあり、見た目として困ってしまうことになるのです。

眼球の突出はバセドウ病に伴って出てくる症状ですが、バセドウ病が落ち着いた後にも眼球突出はそのままであったり、目の下の膨らみもそのままであったりします。

眼球突出を伴う目の下の膨らみから甲状腺腫大を発見した症例

目の下のたるみ、膨らみが気になるとのことでご来院されました。

眼球をみると突出傾向にありましたため、甲状腺を診察させていただくと腫大を認めました。

当院にてスクリーニング検査をさせていただいた結果、内科的な疾患がありましたため精査加療目的のために内分泌内科をご紹介させていただきました。

内科的治療により安定をはかったのちに目元の治療をさせていただきました。

バセドウ病(甲状腺機能亢進症)に伴う目の下の膨らみ治療における注意点

バセドウ病(甲状腺機能亢進症)に伴う目の下の膨らみ治療を受けようとしたときの注意点を書いておきます。

バセドウ病そのものに関して

バセドウ病に併発する病気として不整脈(心房細動など)があります。できれば、不整脈が無いときに目元の治療をした方がよいと思います。その他、バセドウ病が落ち着いていなければあえて目元治療をしない方がいいと思います。治療を検討する場合には内科の主治医の先生や眼科の先生にご相談されるとよいと思います。

目の下について

眼球突出を伴う目の下の膨らみに対して例えば経結膜脱脂法を行うと膨らみは改善します。ところが、下の症例紹介でも書いておりますが、まつ毛の生え際から、膨らみが無くなったところまでのまぶたの角度の関係で影が出てきやすい状態になります。ですのでクマの改善として見た場合にはどのような形に目元を持っていくかを考慮する必要があります。

 また、バセドウ病という基礎疾患に基づいて起こっている症状に対してあまり負担のかかる治療を選択することは賢明でないかも知れません。できれば負担の少ない範囲で治療を考えた方がよいと個人的には思っております。例えば、経結膜的眼窩脂肪移動術などはできれば避けておいた方がよいかと思っております。

いったん、バセドウ病や眼球突出の状態に変化がなく落ち着いていたとしてもまた出てくるかも知れないからです。

そうすると目の下の膨らみの症状も再発する可能性があると思います。

 

バセドウ病が落ち着いていることと、目元の形を考慮した上で極力負担の少ない治療方法を選択することがよいと思います。

 

バセドウ病による眼球突出があり、目の下に膨らみがあります。

この膨らみは主に眼窩脂肪による膨らみです。

この症例の場合は膨らみを減らす目的で経結膜脱脂法を控えめに行いました。

膨らみは減っておりますが、膨らみがあったエリアの色調が低くなっていることがお分かりいただけると思います。

これは脱脂にともなう色味の変化①②③によるものと目元への光の当たり方が変わることによります。

クマをよく見せるのであれば脂肪注入などを検討してもよいと思いますが、今回はご本人様と色々ご相談し、膨らみが気になるとのことで膨らみを減らすことのみを目的に治療をしました。

骨格にもよりますが眼球突出が強い方の場合、「脱脂に伴う色味の変化③」が出やすくなります。

また、クマの要素を考える場合には眼球と頬との位置関係によって目元への光の当たり方を考慮に入れる必要があります。

バセドウ病をお持ちであった方の目の下のクマ治療の別の症例紹介

この方は目の下のクマに対して経結膜脱脂法+マイクロコンデンスリッチファット注入を行わせていただきました。

マイクロコンデンスリッチファット注入を併用している理由はできるだけ目元に光があたるようにしたいからです。

眼球と目元と頬の位置関係に注意しながら治療をし、おおむね予定通りの目元の形になっております。