ここではマイクロCRF(マイクロ・コンデンス・リッチ・ファット)注入についてお伝えします。

そのほか脂肪注入全般のお話につきましては経結膜脱脂法+微細分離脂肪注入のページをご参照ください。

マイクロコンデンスリッチファット(マイクロCRF)とは

マイクロコンデンスリッチファット(マイクロCRF)は採取した脂肪の加工方法の一つになります。

マイクロCRFの特徴

マイクロコンデンスリッチファット(マイクロCRF)には以下のような特徴があります。

  • 採取した脂肪をただ単に遠心分離器にかけたときの25倍の圧力をかけます。
  • その結果、不要な油分を特殊フィルターで廃棄することが可能です。
  • 結果的に採取した脂肪の10%の良質な脂肪を抽出することができます。

  • その脂肪に高密度で幹細胞が含まれていることが現在の研究でわかっています。

  • 脂肪はジェル状に加工されています。

マイクロCRF注入のメリット

マイクロコンデンスリッチファット(マイクロCRF)注入には以下のようなメリットがあります。

  • 注入した脂肪の生着率(定着率)が高い。(平均70~80%前後くらいかと思います。)
  • 脂肪がジェル状であるため、細かな影などにも注入が可能。(小じわには無理です。)

  • 顔面のほとんどの部位に注入が可能。

  • 定着した脂肪は半永久的に持続する。(これは一般的な脂肪注入のメリットと同じです。)

マイクロCRF注入のデメリット

マイクロコンデンスリッチファット(マイクロCRF)注入には以下のようなデメリットが挙げられます。

  • 高額な設備費用がかかるため、施術料金が高くなってしまう。

  • 生着率(定着率)が高いことは間違いないが、それでも個人差があること。

  • 目元に脂肪を注入できる技術がなければその効果がほとんど無意味になってしまうこと。

当院にマイクロCRFを導入した背景

以前から脂肪注入による修正術を多数行ってまいりましたが、より精度を上げる必要性を感じましてこのたびマイクロCRFを導入する運びとなりました。

限られた注入量でより精度の高い結果を出す必要性がたびたび生じ、また、極細の針での注入が可能であるという点から、注入した脂肪の定着率を上げる目的での現段階で考えうるベストな方法かと思われます。

目元治療における脂肪注入で最も大切なこと

目元治療で最も大切なことはどのような条件を満たせば目元が綺麗に見えるかということです。

膨らみがないことや凹みがないことでだけでは目元は美しく見えないときがあります。

そして、それを実現するために脂肪をどのように注入をするかという「技術」的な側面が最も大切です。

ただ単に、マイクロコンデンスリッチファット(マイクロCRF)という脂肪を目元に注入すれば綺麗になるという考えは大きな間違いです。

目の下のクマに対する経結膜脱脂法+マイクロコンデンスリッチファット(マイクロCRF)注入による改善例

ここでは経結膜脱脂法+マイクロCRF注入の症例紹介を行っております。
リスク:腫れ、内出血、痛み、しこりの形成、左右差、脂肪生着率の個人差などあります。
詳細は後述しております。
費用:経結膜脱脂法+マイクロCRF注入 55万円(税込み)

術前

術後1年

術前

術後1年

術前

術後1年

マイクロコンデンスリッチファット(マイクロCRF)注入による修正例

以前に目の下に脂肪注入をお受けになられていた方の膨らみに対して段差を修正する目的でマイクロコンデンスリッチファット(マイクロCRF)注入を行った例になります。

マイクロコンデンスリッチファット注入の起こり得るリスク・副作用・合併症

  • 感染
  • 腫れ
  • 内出血→強い場合には内出血後の色素沈着が長引く可能性
  • 注入した脂肪がシコリになる可能性
  • 左右対称にならない可能性(全くの左右対称はほとんどありません)
  • もとに戻せないこと
  • 脂肪採取部の針穴(4mm前後)のあとが残る可能性、傷の盛り上がり(肥厚性瘢痕)ができる可能性
  • CRPS(複合性局所疼痛症候群):行った処置の程度に対して説明がつかないような大きな痛みが出る可能性
  • 痛みどめなど内服薬のアレルギー反応
  • その他想定しうる範囲のことを超える体の反応があり得ること

経結膜脱脂法と併用した場合には経結膜脱脂法+微細分離脂肪注入のリスク・副作用・合併症も参考にされてください。

マイクロCRF注入は国内未承認機器を含みます。
副作用・リスク:腫れ、内出血、左右差、生着率の個人差、凹凸感など
治療に用いる医薬品および機器は当院の医師の判断の元、個人輸入手続きをおこなったものです。

筆者紹介

著者
石川勝也
役職
プラストクリニック院長
資格
日本形成外科学会認定専門医
日本美容外科学会認定専門医(JSAS)
PVアクセスランキング にほんブログ村