先日、目の下のクマに対する眼窩脂肪組み換え術(≒裏ハムラ法)の術後8年の長期経過についてお伝えしました。
目の下の脱脂+脂肪注入をして10年くらい経過したときにはどうなっているのだろうと気になる方もいらっしゃると思います。
今回は、経結膜脱脂法+脂肪注入の術後8年の長期経過の実例をご紹介します。
私自身は目の下のクマ・たるみに対して経結膜脱脂法+脂肪注入を2010年から本格的に始めました。
それまでは経結膜脱脂法と脂肪注入をそれぞれ別々の施術として行っていました。
目の下のクマに対し、経結膜脱脂法+脂肪注入を行いました。
上まぶたのふたえの幅を広げる目的で皮膚切開による重瞼術も行っております。
ともに手術後8年以上経っていますが、概ね目の下のクマの状態は保たれています。
経結膜脱脂法も脂肪注入も1回のみです。
目の下の脂肪注入に関して長期経過についていくつかの質問にお答えします。
「注入した脂肪はすぐになくなると聞きましたが実際のところどうでしょうか?」
というご質問ですが、まず注入した脂肪は全部は生着しません。
注入した脂肪は直後にふっくらして見えますが、そのままの形になることはなく、概ね半年くらいかけて生着した脂肪が残ります。
そのあとはゆっくりゆっくり目減りする可能性はありますが、それでも完全になくなるということはありません。
注入した脂肪が全部残らないことを知っているので注入直後はオーバーな状態にすることもあります。
例えば、「注入した脂肪はやがて下の方へ移動しますか?」というご質問ですが、結論から言いますと移動しません。
目の下に注入した脂肪がほうれい線付近に流れるのではないかと思われていることがありますが、そのようなことはありません。
基本的には注入している部分にいとどまってくれます。
注入した脂肪による凹凸感がでることはあり得ます。
一度にたくさんいれると特にそのようになる傾向があります。
注入した脂肪が全て残ることはないので、そのことを見込んで多少多めに注入することはありますが、欲張ると凹凸感の原因になります。
脂肪注入は2回または3回程度注入するとより効果が上がります。
ただし、基本的には1回ごとに結果がでるように注入をします。
生着率にはどうしても個人差があり、もともとの症状などもありるためはじめから何回と決めることは難しいですが、目の下のクマ・たるみに関しては多くの方は1回の注入で終わります。
経結膜脱脂法によって目の下の膨らみが取れた後、またもとに戻ってしまうかということについてお伝えします。
目の下のふくらみを減らした場合、年月とともにまた少し膨らんでくる可能性があります。
できるだけ多く眼窩脂肪を減らした場合はふくらみの再発率は下がります。
ただし、へこみが目立つことを考慮して手術を行うことが大切ですので、再発がおきないようにできるだけしっかりへらすというスタンスは注意が必要です。
10年近く経ったときに今回ご紹介した方のように全く症状が変わらないこともありますが、いくらかの経年変化、または加齢性変化というのは通常あります。
まず、シワや皮膚のゆるみが加齢性変化として出てきます。
また、減らした眼窩脂肪がいくらか出てくる、注入した脂肪のボリューム感が若干減るなどです。
それでも術前の状態よりはよい状態を保てることがほとんどです。
今回は、経結膜脱脂法+脂肪注入の術後8年の実症例をまじえて長期経過についてお伝えしました。
脱脂の効果や脂肪注入の効果などの長期的な経過についてもお伝えしました。
長期にわたり実績のあるクリニックでのご相談をお勧めします。