目の下の膨らみ取り(経結膜脱脂法)の説明をしているときによく聞かれるのが、脱脂は痛いですか?という質問です。
今回は脱脂の痛みについて手術時と手術後に分けてお伝えします。
手術を行うために必ず必要になるのが、局所麻酔です。
局所麻酔なしでは痛くて全く手術はできません。
局所麻酔が効いてしまえば痛みはなくなります。
ただし、局所麻酔自体が注射なので、針を下瞼の裏(結膜)に刺すことになります。
当院ではその局所麻酔の痛みを和らげる目的で、目薬の麻酔をあらかじめ行っています。
さらに、緊張をとって麻酔や手術をスムーズに行うために点滴による鎮静麻酔をすることがほとんどです。
この3段階の麻酔方法によって痛みの苦痛を取り除くようにしています。
麻酔によってほとんどの痛みはなくなります。
なので、基本的に痛みはないです。
ところが取れない痛みがあります。
引っ張られたり、押されたりする感覚です。
手術はどうしても眼窩脂肪を多少引っ張る動作がでます。
そういった感覚は麻酔をふんだんに使ったとしても残ってしまいます。
これは局所麻酔の限界です。
点滴によって多少ボーっとしているとその苦痛度はさがります。
経結膜脱脂法の術後は意外に痛みを感じにくいようです。
手術全般でみれば、痛みが少ない部類に入ります。
ただし、2~3日程度は下を見たときに鈍痛がするなどあります。
1週間後はほとんどの方は痛みがないとおっしゃられます。
痛みが少ない手術といえども、組織を一部切除しているので全く痛くないということはないと思います。
中には半年経っても「時々ズキンと感じることがあります。」とおっしゃられる方もいらっしゃいました。
私自身、色々手術を受けていますが、確かに古傷が痛むと言われる痛みがでることがあります。
そこは経過をみるしかなさそうです。
経結膜脱脂法の痛みについてお伝えしました。
ほとんどの方は瞼の裏から手術をするなんて初めての経験で、痛みについて心配になることは当然あると思います。
参考になれば幸いです。