経結膜脱脂法の費用について

ここでは目の下の膨らみをとる手術である「経結膜脱脂法」の費用についてあれこれお伝えしていきます。

経結膜脱脂法の費用負担について

経結膜脱脂法は見た目の改善のための整容目的の手術であるため健康保険は適用になりません。

したがって自費診療でのみ受けることが可能です。

自費診療は各、クリニックまたは病院によって自由に価格設定ができます。

経結膜脱脂法の費用の相場

経結膜脱脂法の費用の相場ですが、インターネットで公開されている費用を調べると大体20万円から40万円が最も多いです。

低価格の場合10万円台のこともあれば、やや高めの場合50万円程度です。

費用を比べる前に知っておきたいこと

20万円から40万円という価格を安いと感じるか、高いと感じるかは人それぞれですが、クリニックごとに経結膜脱脂法の方法や按配が違うので一概に表示されている価格だけで評価することが難しい部分もあります。

たとえば、目の下の膨らみが目の内側付近だけの人と、内から外側まである人ではアプローチは同じでも経結膜脱脂法の按配が変わります。

外側の脱脂をしないというドクターもいらっしゃいます。

価格とともに症例写真なども参考にしてはじめて費用について考えることができます。

経結膜脱脂法の料金設定について知っておくとよいこと

「クリニックによって価格にずいぶん差があるのはなぜですか?」
「●●円と書いてあったのでカウンセリングを受けたけど実際行ってみると…。」

ということをたびたび聞きますのでここでは経結膜脱脂法に関する費用のあれこれをお伝えします。

追加オプションによる課金

医療機関によっては経結膜脱脂法自体の価格をとても安く設定していることがあります。

治療の適応があればその費用で受けれる可能性がありますが、どちらかというと別の治療との併用を前提に安く設定されています。

場合によっては経結膜脱脂法単体では施術自体を受けれないうこともあるようです。

これは各クリニックの経営方針によるところが大きいです。

「安いと思って行ってみると…」ということがないようにあらかじめ知っておくと驚かずにすみます。

脱脂部位による価格変動

「表示価格は1か所のみから脂肪を取った場合ですが、あなたの目の下は3か所から脂肪を取らないといけないので表示価格より高くなります。」という説明をされることがクリニックによってはあるようです。

これは目の下の眼窩脂肪が3つのエリアに分かれているという解剖の話から出ているものと思われます。

もし本当に3つのエリアのうち1か所からしか脂肪をとらないとするとあっという間に手術は終わりますが、それで綺麗になることは珍しいといえます。

眼窩脂肪を全体としてとらえてバランスをみながら眼窩脂肪を減らすことを一般的には経結膜脱脂法と言いますが、まれにそのように価格を設定されていることがあるようです。

その場合ははじめから一か所からとってくださいと決めると結果が伴わないことも多々あることが想定されるため、3か所から良いあんばいで減らしてもらう方が結果が良い可能性があります。

その分費用も高額になります。

逆に医師の立場からすると一か所のみを減量することで良い結果を出さないといけないとなると相当難しい治療になってしまいます。

オリジナルの施術名

経結膜脱脂法は脱脂、経結膜下脱脂法などと言われます。

これらは医師の間では共通の理解が得れますが、クリニックまたは医師がまったく独自の名前を付けている場合には経結膜脱脂法であることがわかりにくいこともあります。

独特な治療法のように見えたとして、実際には経結膜脱脂法であるということがあり得るということを知っておくことも費用を検討する上では役に立ちます。

片側の費用か、両側の費用か

最近はほとんど聞かなくなりましたが、以前は「両目の下の費用かと思って行ったら片側の料金だった。」というお話をたびたび聞いていました。

通常は両側の費用を掲載してあることがほとんどですが、そのようなこともありますので知っておくとよいでしょう。

麻酔代について

経結膜脱脂法ではいくつかの麻酔方法で手術を行います。

一般的には点眼麻酔(目薬の麻酔)、局所麻酔、静脈麻酔(点滴麻酔)、笑気麻酔(鼻マスク麻酔)などを使用します。

通常、点眼麻酔および局所麻酔は施術費用に含まれていることがほとんどです。

静脈麻酔および笑気麻酔は別途費用が設定されていることが多いです。

静脈麻酔の費用相場は4万円~10万円が多いようです。(ちなみに当院の静脈麻酔は税込2.2万円です。)

笑気麻酔の費用相場は5000円~数万円が多いようです。(当院では笑気麻酔では基本的に経結膜脱脂法を行っていません。)

こんなときは費用が高くてもしょうがない

経結膜脱脂法の費用についていろいろとお伝えしてきましたが、通常の費用とは別で見積もりが必要になる場合があり得ます。
まれではありますが、例えばを以下に挙げてみたいと思います。

再手術の場合

以前に目の下のたるみ取りやクマの治療の手術を受けていて、その状態をよりよくしたいという場合には別途見積もりが必要になることがあります。

一度手術を受けている方の治療は初回の手術に比べると明らかに難しくなります。
そのため、状態によっては求められる技量、労力、時間ともに大きくなるため見積もりが必要になることがあります。

術後の修正手術の場合

以前に受けた手術によってたるみが悪化したように感じるなどの症状に対して修正術を行う場合、初回の手術に比べると難しい場合が多いです。
そのような場合にも別途見積もりが必要になる可能性があります。

明らかに特殊な症状の場合

1000例以上の症例を重ねるとほとんどの症状の治療を経験することになりますが、それでも見たことのないような難しい症状に出会うことがあり得ます。

そのような場合には、やはり労力、時間が必要になりますので見積もりが必要なことがあり得ます。

もともと費用を高く設定する場合

クリニックの方針によりますが、もともと費用設定を高めにし、初回手術であっても、修正手術であっても見積もりを出す必要がないようにしてあるということがあります。

一般的にほとんどの場合、別途見積もりは必要ありません。
あくまでも特殊な場合のみという認識で問題ありません。

経結膜脱脂法の費用についてのまとめ

経結膜脱脂法の費用についてお伝えしました。

治療を検討するにあたって費用について知っておくことは大切です。

参考にされてみてください。

筆者紹介

著者
石川勝也
役職
プラストクリニック院長
資格
日本形成外科学会認定専門医
日本美容外科学会認定専門医(JSAS)
PVアクセスランキング にほんブログ村