ヒアルロン酸分解注射を打つと自身のヒアルロン酸もなくなりませんか?

ヒアルロン酸分解を打つかどうかというときに「以前に注射したヒアルロン酸のみならず、元々の自分のヒアルロン酸も分解されるのではないか」という心配があるかもしれません。

これに対する見解をお伝えしたいと思います。

当院での実感

当院では頻繁にヒアルロン酸分解注射を打つ機会があります。
結論から言いますと、ご自身のヒアルロン酸が分解されて困ったという経験はありません。
これは自身のヒアルロン酸は分解されないということにはなりませんが、少なくとも分解されてしまったと感じたことはありません。

文献では

ご自身のヒアルロン酸にも作用する可能性はありますが、皮膚真皮内のヒアルロン酸の半減期は24時間で、大量の産生と代謝を繰り返しているとされています。
生体のヒアルロン酸は急速に再合成され数日で回復するため問題にならないとされています。

当院では実際にご自身のヒアルロン酸が分解されたと外観上見受けられたことはありません。

ヒアルロン酸分解注射を受ける際の注意点

注意が必要なのは注入したヒアルロン酸を分解すると、ヒアルロン酸注射前の本来の症状が現れます。
本来の症状とはシワ、影、くぼみなどです。

場合によっては複数回のヒアルロン酸注射をお受けになられていることは珍しくなく、本来のもとの症状を覚えていないことも多々あります。

ヒアルロン酸を分解し、影やくぼみが出現した状態にがっかりする可能性があります。

ヒアルロン酸を分解する理由がそれぞれあるにしても、ヒアルロン酸が入っていることのメリットにも目を向ける必要があります。

まとめ

ヒアルロン酸分解注射を受けるにあたり、ご自身のヒアルロン酸まで分解されるのではないかとの懸念があるかもしれませんが、さほど心配する必要はありません。
万が一、分解されたとしてもすぐに再合成され目に見える問題になることはありません。
ただし、現在入っているヒアルロン酸による効果が失われるため、その現実を受け止める必要があります。

筆者紹介

著者
石川勝也
役職
プラストクリニック院長
資格
日本形成外科学会認定専門医
日本美容外科学会認定専門医(JSAS)
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